この絵と「ゆきたるま」ということば、心がキュンとなるくらいいいですね。
この幸せ感、なんて表現したらいいんだろうって思います。
こんな幸せ感は、彼らしか作れません。
「こんな絵とことばを作るあなたにいてほしい」「あなたが必要」としみじみ思います。
障がいのある人に向かって
「あなたにいてほしい」「あなたが必要」
と、素直に思える関係がぷかぷかにはあります。障がいのある人たちを排除する関係の多い社会にあって、そんな風に思える関係は、とても貴重であり、大事にしたい関係です。
この言葉をはじめて使ったのは、30数年前、養護学校の生徒たち、地域の人たちでいっしょにワークショップやったときです。彼らといっしょにやるワークショップが、とにかく楽しくて楽しくて、もう彼ら抜きのワークショップなんて考えられないくらいでした。気がつくと、彼らはワークショップの中心にいて、ワークショップの場をしっかり支えてくれていたのです。彼らがいなければ、ワークショップが成り立たないくらいでした。
今の「ぷかぷか」と同じです。「ぷかぷかさん」がいなければ、「ぷかぷか」は成り立ちません。スタッフだけでは、もう「ぷかぷか」ではなく、どこにでもあるふつうのお店でしかありません。
社会にとってぷかぷかさんたちは大事な大事な存在になっている、ということです。
ワークショップとぷかぷかは何が共通しているのか。
それはみんなが自由になれる場、であることです。私が私らしくいられる場です。こうしなければいけない、といった社会の規範から自由な場です。
彼らが自由であるとき、彼らの魅力が思いっきり発揮できます。地域の人たちもワークショップの進行役できていた黒テントの人たちも、その魅力と出会い、いっぺんに彼らのとりこになりました。
はじめの頃、彼らのために、みたいな思いがあった地域の人たちも、彼らのとりこになってからは、彼らが来るからみんなが集まる関係になりました。ここに来るとみんな元気になる「広場」にワークショップの場はなっていました。
「ともに生きる」などという言葉が出てくるはるか前、ワークショップの場では彼らに向かって
「あなたにいてほしい」「あなたが必要」
と思い、彼らといっしょに新しい文化を黙々と創り上げていたのです。
そういった活動の先に、今の「ぷかぷか」はあります。
9年たった今、彼らに向かって
「あなたにいてほしい」「あなたが必要」
と素直に思えるのです。
彼らがいることで感じるこの幸せ感こそが、社会を豊かにします。