演劇ワークショップの報告書をヨコハマアートサイトに提出しました。
報告書の項目の中に「事業継続に当たっての課題」というのがあります。ここはやはりタカサキがだんだん年取ってきたので、演劇ワークショップの事業を引き継いでくれる人を早急に探す必要がある,ということが大きな課題です。
ぷかぷかは多分私がいなくても回っていきます。でも、演劇ワークショップについては、なかなか厳しいな、というのが正直なところです。
ワークショップの進行は演劇デザインギルドにやってもらっているのですが、それでも丸投げ、というわけにはいきません。どういう思いでやっているのかをいつも伝える必要があるし、ワークショップをやっている最中も、
「これじゃ、ぷかぷかさんに伝わりにくい」
「言葉がむつかしいんじゃないか」
「もっとこうやった方がいいんじゃないか」
と、いろいろ文句を言います。進行役とフェアに渡り合う必要があります。ある程度経験がないと自信を持っていえないし、ここがむつかしいところです。
全部お任せにしても、それなりの芝居はできると思います。でもなんかつまらないというか、いろいろケンカしながら、いっしょに作っていく、というところがないとおもしろくない気がするのです。
今回記録も含めて19本のブログを書きました。単なる記録ではなく、それなりに社会的な意味も書き込みました。特に相模原障害者殺傷事件以降は、この社会的な意味がとても大きくなった気がしています。
あーだこーだ抽象的な議論ではなく、彼らといっしょに生きていくと何が生まれるかが、ワークショップは明確に見えます。そこをきっちりと見せていく,語っていくことがすごく大事だと思います。
そういう語り手を探しているのです。
相模原障害者殺傷事件以降、はやりのように「共生社会」という言葉が語られます。でもその「共生社会」が何を生み出すのか、というところはとても曖昧です。演劇ワークショップは、そこのところを明確に答えてくれます。
今回舞台の背景画は、ご覧になりましたか?
この背景画は、ぷかぷかさんとスタッフの共同作業が作り出したものです。「いっしょに生きていく」というフラットな関係が作り出した作品です。
「共生社会」はこういうものを生み出すのです。写真を見ればわかるように、これは「新しい文化」といっていいほどのものです。彼らといっしょに生きていくことで生まれる「新しい文化」です。
演劇ワークショップは、なんだかおもしろいことをやりながら、こんなふうに「共生社会」という新しい時代を切り開いているのだと思います。
と、こういうことをしっかり書き込んでいかないと、ワークショップは単なるレクリエーションになってしまうのです。