ぷかぷかのお店ができる前、家具デザイナーの小林さんがお店の絵を描いてくれました。
これを元にああしたい、こうしたい、と二人で夢を語り合いました。小林さんはパン屋なんだから、お店の中に小さな麦畑を作ろう、そばには小川を流そう、と大胆な夢を語っていました。麦も小川も夢に終わりましたが、でもそんな話をしてる時って、なんか、一番楽しかったな、と思うのです。
小さなお店の中に麦畑を作るだの、小川を流そう、なんて実に荒唐無稽の話なのですが、そういうお店があると楽しいなぁ、なんてふと思い、それを実現させるためにはどうしたらいいかをいろいろ考えたりしました。だから夢はどう転んでも楽しいのです。
ぷかぷかがいつも楽しいのは、そういう遊び心から出発したせいだと思います。採算よりも遊び心が先にあったのです。ですから実際にスタートしてからは、この採算がとれるまで、えらく苦労しました。それでも、遊び心はどこかで密やかにうごめいていて、苦労のはるか先をいつも見ていた気がします。