先日川崎であった地域の小学校へ通学したいと希望する障がいのある子どもに対して、特別支援学校へ行くように指導する川崎市教委と県教委の判断を神奈川県は「妥当」と判断した、と裁判を伝える報道にありました。
相模原障害者殺傷事件を受けて、「ともに生きる社会かながわ憲章」まで定めた神奈川県が,社会参加したいという障がいのある子どもの希望を市教委、県教委と一緒になって踏みにじるのはおかしいのではないか、と神奈川県のホームページ「私の提案」に書き込みました。
その返事が来ました。
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日ごろ、神奈川県の教育行政に御理解と御協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
神奈川県教育委員会教育局支援部特別支援教育課から、お問い合わせいただきました件についてご回答いたします。
就学先の決定については、お子さんの障がいの状態、教育上必要な支援の内容等について、本人・保護者の意見を可能な限り尊重した上で、医師等専門家の意見も踏まえて、総合的に各市町村の教育委員会が就学先を判断する仕組みとなっております。
平成24年7月の中央教育審議会初等中等教育分科会報告「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」では、インクルーシブ教育システムにおいては、特別支援学校も「多様な学びの場」の一つとされており、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点での教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供することが重要とされています。
今回、川崎市及び神奈川県の就学判断に対してご意見をいただきましたが、以上の点から、特別支援学校への就学は、インクルーシブ教育システムの理念や「ともに生きる社会かながわ憲章」に反するものではないと考えておりますが、現在係争中の案件のため、その是非について裁判所の判断を仰いでいるところです。県としての主張は裁判の中で行ってまいりますが、今回のご指摘は共生社会の実現に向けての貴重なご意見として承らせていただきます。
県といたしましては、各市町村教育委員会と連携した適正な就学相談・指導に引き続き取り組んでまいりますので、今後とも、ご理解、ご協力よろしくお願いいたします。
今回、回答いたしました事柄につきまして、事業調整グループ藤田(電話045-210-8288(直通))が担当しておりますことを申し添えます。
平成30年11月6日
高崎 明 様
神奈川県教育委員会教育局
支援部特別支援教育課長
柏木 雅彦
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予想された回答とは言え、本気でともに生きる社会を考えているのかと思いました。
以前知り合いの編集者が障がいのある人たちの置かれている状況をわかりやすく説明してくれました。
資料を送ってくれた編集者の方は
添付の図は、インテグレーションとインクル―ジョンの違いを説明をするのによく使う図ですが、同じ社会には統合されているけれど、社会という水槽に金魚すくいですくわれたビニールに入った金魚がそのまま入っているような状態で、社会全体を自由に泳ぎ回っているインクルーシブな状態ではない、という図です。
このビニールの袋が、就労継続支援とか放課後デイとかグループホーム、特例子会社などの障害に特化した福祉制度、あるいは意識のバリアだと思います。
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インクルーシブという言葉の解釈がかなりずれている気がしますが、そんなところでアーダコーダいうよりも、普通の学校でみんなと一緒に勉強がしたい、という和希君の希望をどうやったら実現できるかをみんなで考えた方が、より建設的です。もちろんクリアーしなければならない問題はたくさんあります。それを一つ一つつぶしていくことで、社会は豊かになっていきます。
和希君を無理矢理特別支援学校へ入れることで、誰が喜ぶのでしょう。市教委とか県教委の人たちは笑顔になるのでしょうか?
和希君が普通の学校へ入ることができれば、和希君をはじめ、まわりの子ども達のたくさんの笑顔が生まれます。子ども達の笑顔からは希望が生まれます。
大人達は、子ども達の笑顔のためにこそ、汗をかくべきです。
和希君はたったひとりで「ともに生きる社会」を作ろうとがんばっています。まわりの子ども達もそれに共感しています。神奈川県は理念を掲げるだけでなく、まさにこの機会に「ともに生きる社会」に向けて、和希君と行動を共にすべきです。