10月20日(土)第五期演劇ワークショップの3回目のワークショップをやりました。
「あの広場の歌」を歌いました。
♪ 昔 広場に一本の柱
ここに立てよう 目には見えない柱を
昔 広場に一本の柱
ここではじまったぷかぷか いまここで
みんなが元気に歌っている姿を見ると、
【障がいのある人たちに惚れ込み、彼らと一緒に生きていこうと、8年前、一本の柱を立てた。柱のまわりに、少しずつ少しずつ人が集まり、歌が生まれ、人は踊り出し、物語がはじまった】ことを、あらためて実感するのです。
来年1月27日の発表会の舞台だけでなく、12月8日(土)の神奈川県主催の「共生社会実現フォーラム」の舞台でも歌います。
ほらクマ学校の校歌を歌いました。
歌詞に「なんでもいいからいちばんになれ」とあるので、「大金持ちになるには、どうしたらいいか」を提案しました。「大金持ちになる」というのは、すごくわかりやすいと思ったのです。
ところがその目標に興味を持った人はほぼゼロでした。もっとほかのことで一番になりたいというのです。お金こそ一番価値があり、みんな共感してくれると思っていた私の浅はかさに、初っぱなから気がついたというわけです。
生産性はお金をどれだけ生み出すか、で測られます。お金こそ一番の価値であると社会のみんなが思っているからです。でも、ぷかぷかさんはそうじゃありませんでした。世の中、もっと大事なもの、大事にすべきものがあるんじゃないか、って。「大金持ちになる」という提案を、全然興味ないよ、っていわれて、あらためてぷかぷかさん達が提案する「価値」にこそ耳を傾けようと思いました。
クモは股の間から新しい蜘蛛の巣を生み出してどんどん大きくしていきます。宮澤賢治の原作では、はじめ2銭銅貨くらいの大きさの巣から始まって、だんだん大きくなり、えさがとれすぎて、そのえさが腐敗し、自滅するお話でした。ところがぷかぷかさん達の作った蜘蛛の巣は、どんどんたくさんの人を巻き込んで、お空の雲になった、という、なんだか夢のあるお話でした。
大きいことの価値がどこかですり替わっているのだと思いました。
ナメクジグループは「カタツムリンピック」で一等になること、タヌキは腹の太鼓で一等になることを提案しました。
午後は伊藤多恵さんをお招きして、ダンスのレッスンをやりました。これがすごく面白かった。
伊藤多恵さんはこんな方です。
一般財団法人 地域創造 – 公共ホール現代ダンス活性化事業 登録アーティスト
年明けにベトナムで公演、オペラシアターこんにゃく座の新作の振り付け、とものすごく忙しい方です。
『ほらクマ学校を卒業した三人』には、目の碧い蜂が登場するところがあります。ほらクマ先生のいう、「なんでもいいからいちばんにな〜れ」という価値観とは全く関係ないところで生きている蜂たちです。
その蜂たちのダンスを作りました。
なんとなくからだをほぐす体操をやっているのかと思っていたら、みんなの体が生き生きと動き始め、気がつくと創作ダンスをやっていました。場の作り方、場の動かし方がすばらしいと思いました。
伊藤さんの感想
小さい子どもや年季の入った大人や眠そうな人やめちゃくちゃ元気な人や後ろにいる人や前にいる人や色々なメンバーがいるのに全体の空気が柔らかく、過ごしてきた時間が豊かだったんだなあと感じました。
今までにないくらい場がはずんだので、伊藤さんにはもう一回くらい来てもらおうと思っています。
発表まであと4回。どんな風にまとまって行くのか、ハラハラしながらの進行です。