北海道の滝上という山の中に「森の子どもの村」があります。子どもが小さい頃、何度かキャンプしに行きました。その縁で毎年この時期になるとそこの通信が送られてきます。通信の中に必ず33年前の事故にふれるページがあります。
キャンプの活動中に交通事故で子どもが二人亡くなりました。そのことをずっと背負い続けているチコさんが亡くなった二人への思いを毎年書いています。心に響く言葉があったので紹介します。
…事故のあと、子どもの村を続けたことが正しい選択だったのかと問われれば、いまだわかりません。亡くなった二人に対して、何を残していけばよいのか、いつも迷います。
ただ、ただ伝えたいです。
生きているコト、誰かを大切に思うコト、誰かと一緒に生きるコト
泣いて、食べて、笑って、怒って、また笑うコト。
それがどんなにすごいコトなのか。大切なコトなのか。
教訓とか、むつかしい言葉ではなくて、夏の陽ざしや、木のかげや、川の音や、風の香りにまぎれて、伝わってくれたらなぁ、と思います。
今年も夏が来ます。ホコリとケムリと夏の匂いのする子ども達が、いろんなコトをやらかす季節が来ます。
誰の顔も、帰る時にはぴかっとしているといいな、と思います。
ぷかぷかは毎日、ぷかぷかさんと過ごす日々の出来事をFacebookなどで発信しています。それは彼らと過ごす日々こそが大切だと思うからです。いい一日を彼らと一緒に作り出すことが大事だと思うからです。そして彼らと作り出す日々が、彼らと一緒に過ごす日々が、誰かに伝えたいくらい輝いているからです。
生きているコト、誰かを大切に思うコト、誰かと一緒に生きるコト
泣いて、食べて、笑って、怒って、また笑うコト。
それがどんなにすごいコトなのか。大切なコトなのか。
教訓とか、むつかしい言葉ではなくて、夏の陽ざしや、木のかげや、川の音や、風の香りにまぎれて、伝わってくれたらなぁ…
というチコさんの思いと同じです。
相模原障害者殺傷事件に関して、いろいろむつかしい議論があります。でもね、何よりも大事なことは、彼らと過ごす日々であって、そのいい一日を毎日丁寧に、彼らと一緒に作り出すことだと思います。「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」「障害者は生きる価値がない」などといわれたその障がいのある人たちと一緒に、黙々といい一日を作り続けるのです。
そうやって作り上げた一日の輝きこそが、ほんとうに「障害者はいない方がいいのか」、ほんとうに「障害者は不幸しか生まないのか」、ほんとうに「障害者は生きる価値がないのか」、と問い続けるのだと思います。
〈一緒に泣いて、食べて、笑って、怒って、また笑う〉日々をたくさんの人に伝えたい。ぷかぷかのFacebookには、ぷかぷかさん達との輝くような一日の断片があふれています。そうして
「あっ、おもしろそう」
って思っていただけたら、ぜひぷかぷかのお店に来て欲しい。お店で、彼らのそばを流れる時間の心地よさ、あたたかさをひととき味わって欲しい。その心地よさに
「彼らって、いた方がいいね」「一緒が楽しいね」
って、思っていただければ…と思う。