昨夜、井土ヶ谷アーバンデザインセンターで開かれた「よこはまYYラボ」のイベントに行ってきました。ぷかぷかも15分ほどプレゼンやらせていただきました。「街の人を巻き込むための仕掛けは?」ということも話題に上がっていたので、ぷかぷかがやってきたことをいろいろお話ししてきました。
太陽住建社長の河原さんは、会社の説明のあと、ゆるいつながりが思ってもみない価値を生んだ、というようなお話をされました。
クジラの大きな絵は、街の人たちを巻き込んで描いた絵。絵を一緒に描くことで、障がいのある人たちとのいい関係をたくさん作りました。
ぷかぷかのアートを紹介
ぷかぷかのおいしいお惣菜を紹介
おひさまの台所のごちそうが並びました。
太陽住建会長の河原さんが100年企業を目指す意味を語られていました。今いろんな節目節目で経営の判断をしているのですが、100年先の人の評価に耐えられるような判断をしたい、とお話しされ、いやぁすごいなぁ、と思いました。
100年の歴史を見据えながら会社を経営していくってすごいですね。目の前にぶら下がる人参で判断するのではなく、100年先を見据えての判断をしたい、というお話でした。
ぷかぷかにとって100年先を見据えるってどういうことなのかと思いました。福祉事業所であっても、そういう歴史視点は必要だと思います。100年先の人が振り返ったとき、納得できるような価値をぷかぷかは創り出しているのかどうか、です。
ぷかぷかはタカサキが障がいのある人たちの惚れ込んだところから出発しました。惚れ込む、というのは個人的なものです。でも彼らのそばにいて感じる「ほっこりするようなあたたかさ」は一人で味わうにはもったいないと、「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」「その方がトクだよ」というメッセージをたくさんの人に向けて発信し続けてきました。メッセージだけではなく、リアルにそのことを感じられる、障がいのある人たちとのいい関係、いい出会いを作ってきました。
お店、パン教室、演劇ワークショップ、アートワークショップ、ぷかぷかマルシェ、運動会などで、「いっしょにいるといいよね」って思えるようなすばらしい出会い、関係をたくさん作ってきました。
「いっしょにいると心ぷかぷか」というプロモーションビデオも作りました。これは障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」というメッセージを映像化したものです。
そういう中で、少しずつぷかぷかのメッセージに共感する人が増え、たくさんのファンができました。社会の中で排除されることの多い障がいのある人たちですが、彼らを排除しないどころか、彼らのファンだと言う人たちを作ったことの意味は大きいと思います。
彼らのファンになることは、人間としての幅が広がることであり、豊かになるということです。そしてそんなファンが増えるということは、社会が少しずつ豊かになる、ということです。そういう歴史を少しずつ作っている、といっていいと思います。
あのおぞましい相模原障害者殺傷事件は「障害者はいない方がいい」という強烈なメッセージであり、障がいのある人たちを排除する社会を象徴する事件でした。でも、それにひるむことなく、ぷかぷかは「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」と言い続け、その「リアル」を作り続けてきました。
それは理屈っぽい話ではなく、彼らに惚れてしまった私自身の生き方の問題だったと思います。どこまでも彼らといっしょに生きていきたい、という生き方。
100年先を見据えての判断というのはなかなかむつかしいですが、日々、自分の生き方としてやっていくことはできます。100年先の人が見ても恥ずかしくない生き方です。