港北公会堂でぷかぷかの映画の上映会。なんと240人ものお客さんが来ました。ぷかぷかにこんなにたくさんの人たちが関心を持ってくれていること、うれしかったですね。障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ、というメッセージがこれだけの人を集めたのだと思います。相模原障害者殺傷事件を起こすような社会にあって、これだけの人が集まったことは大きな希望だと思います。希望を持ってみんなで前に進みたいですね。
上映実行委員会のみなさま、お疲れさまでした!
相模原障害者殺傷事件は大きすぎて、何をやっていいのか、何を話し合っていいのかよくわからない、という話が出ました。優生思想云々の話をしても、話が大きすぎて、何か手応えがないのが実感です。もっと身近なことで、手応えのあることを積み上げていくことが大事な気がします。身近にいる障がいのある人たちといい一日を作る。(支援ではありません。支援とは本質的に異なる関係です。)一緒にいい一日を作り、お互い「いい一日だったね」って一日の終わりにいう。これはその気になれば誰にでもできることです。そういう日々を障がいのある人たちと一緒に積み重ねていくことが、相模原障害者殺傷事件を少しずつ超えていくことだと思います。
支援をいくらやっても相模原障害者殺傷事件は超えられません。何よりも事件は支援の現場で起こりました。そこでは相手を殺してもなんとも思わないような関係だったのだと思います。だから殺してしまったあとも、なんの反省もありません。
支援の現場で、どうしてそういう関係になってしまったのか。そのことをもっともっとみんなで考える必要があると思っています。犯人の特異性だけでかたづけていい問題とは思えません。
支援という上から目線が生み出す関係性は虐待もあちこちで生んでいます。テレビで何度か目にしましたが、虐待に対し、抵抗できない障がいのある人たちの姿は見るに耐えない辛い映像でした。上から目線の関係は、ああいうものを生み出す危険性を本質的に持っているのではないかと思いました。
相模原障害者殺傷事件の犯人が、もしぷかぷかのようなところで、障がいのある人たちと一日の終わりに「いい一日だったね」ってお互いいえるような関係を経験していれば、あのような事件は絶対に起きなかったと思います。
たとえばこんなことをいっしょにやる関係です。
会場から作業所の職員が楽しそうに働いてないのだが、どうしたらいいですか、という質問が出ました。映画の中でぷかぷかのスタッフたちが楽しそうに働いている姿を見たからだと思いますが、何か研修とかするのではなく、やはり障がいのある人たちといい出会いをする、人として出会うことだと思います。
すでに何度も書いていることですが、ぷかぷかは私自身が養護学校の教員時代、障がいのある子ども達に惚れ込んでしまった、彼らと人として出会ったことからはじまっています。障がい児として出会ったのではなく、人として出会った、ということです。いろいろできないことはいっぱいあっても、人としての魅力が劣るわけではないことを、彼らとの出会いは教えてくれました。「障害者」という言葉に抵抗を感じるのも、障がいがあることで相手を丸ごと否定してしまうような言葉だからです。障がいがあっても、人としての魅力はちゃんとみんなもっていて、だから惚れ込んでしまったのです。そしてこの人たちとはずっといっしょに生きていきたいと思ってぷかぷかを作りました。
私は彼らと一緒に働いていて、毎日楽しくて仕方がないです。その雰囲気がまわりのスタッフにも影響して、スタッフもぷかぷかさんも、みんな楽しそうに働いています。こんなに毎日笑ってばかりいて、楽しい思いをして、給料もらうのが悪いくらい、とまでいうスタッフもいます。それくらい笑いの絶えない楽しい職場です。
作業所で障がいのある人たちと一緒にいて、楽しくないなんて、なんかもったいない気がします。
映画見た方、ぜひ感想をぷかぷかに送ってください。
pukapuka@ked.biglobe.ne.jp 高崎宛
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