『さかなはおよぐ』の練習のあと、pvプロボノの中島さん、映画『ぷかぷかさん カナダをゆく』の監督吉田さん、それに私でカナダの映画について話をしました。
カナダを旅すれば、それなりにおもしろい映像は撮れるが、それだけでは平板なものになってしまう。今回の旅のきっかけを作ったpvプロボノの内山さんは、どういう思いでぷかぷかのプロモーションビデオをレオノーラさん(国際自閉症フェスティバルの中心人物)に紹介し、レオノーラさんはどんな思いでそれを受け止め、フェスティバルで上映しようと思ったのか、そもそもレオノーラさんはどうして国際自閉症フェスティバルを始めたのか、そのレオノーラさんとぷかぷかをつないでくれているkieさんは、どんな思いでつないでくれているのか、といった話が加わって、ようやく映像に深みが出てくる、といった話を中島さんはしてくれました。
なーるほど、と思いました。映像の背景にあるものも写し込んで、ようやく映像に深みが出てくるわけで、いろんなおもしろいハプニングが撮れても、それだけでは平板な作品にしかならない、という話でした。
そういう意味では、今日辻さんにアラビア語朗読のレッスンに来てくれたアーセムさんもどんな思いで来たのかとか、アーセムさんを紹介してくれたり、『さかなはおよぐ』の原書を探して中東の現地まで連絡してくれた人たちはどんな思いでやってくれたのか、の話も加わってくると、『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会が、ものすごく豊かな映像になります。
辻さんが昨日朗読に使ったアラビア語の原書のPDFは、レバノン大学の先生が送ってくれたものです。そんな遠いところの人を動かしたものはなんなんだろうと思います。
やはりこれだけの人を動かすものが、この『ぷかぷかさん カナダをゆく』プロジェクトチームにはあるのだと思います。それをどこまで写し込めるかが大きな勝負所になりそうです。
だから何を撮るのかをあらかじめ整理し、どういうところに着地点があるのかもある程度イメージしながら撮っていった方がいい、と中島さんはアドバイスしていました。
映画作りのプロですね。その中島さんを中心に作ったプロモーションビデオがカナダとぷかぷかをつなぎ、今回の壮大な物語がはじまりました。
物語がどんなふうに進んでいくのか、楽しみにしていて下さい。