ぷかぷか日記

人と人との偶然の出会いから生まれる新しい物語

 カナダの世界自閉症フェスティバルで日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんとダイちゃん、辻さんのユニットで絵本『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会をやります。朗読をするツジさんは、日本語、英語、アラビア語(『さかなはおよぐ』はパレスチナの絵本で原書はアラビア語で書かれています)で朗読します。

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 そのアラビア語がさっぱりわからないので、東大中東地域研究センターの長澤先生の紹介でリビアからの留学生アーセムさん が辻さんのフォローにやってきました。アーセムさんは東大医学部の学生さんです。

  アラビア語の朗読と音楽を合わせます。

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 アーセムさんはまずアラビア語の発音をアルファベットで表示してくれました。

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そのアルファベットを辻さんが読むのですが、アラビア語独特の「kh」の発音などは何度やってもうまくいきません。それをアーセムさんは一つ一つ丁寧に教えてくれました。

 

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 今日は絵本の核心部分ともいえるところを読んだのですが、辻さんの才能のおかげで、アーセムさんの評価はなんと90%OKということでした。アラブの人にも90%伝わる、という意味です。

 

 今回東大中東地域研究センターの方々のたくさんの協力をいただいています。協力いただいている方の思いがメールに書かれていました。『さかなはおよぐ』は中東の人たち、それに関わる人たちにとっては特別な絵本なのかも知れません。

 

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 アラビア語がわかっているわけでない日本人の若い男性に暗唱される、豊かな調べに乗せて。想像するだけで興奮してしまいます。そんなわけで、長沢栄治もカリーマ師岡さんも、レバノンの教授も、原作探しを手伝った鈴木くんも山本さんも、他に何人もが心を尽くして応援しているわけであります。一緒に夢を見ている人たちです。それは中東の人たちへの想いにあふれてもいます。

 

不思議なものです。諏訪のハーモ美術館のホールでのコンサートに、エジプトの中野さん夫妻からお知らせいただかなかったら、私は江原さんにお会いしていませんでした。諏訪のコンサートでの江原さんの自己紹介で、日比谷高校という言葉を聞いていなかったら、コンサート後に江原さんに話しかけていなかったかもしれません。袴田くんのサウジ公演参加の話をしなかったら、さかなはおよぐ、に繋がらなかったかもしれません。そもそも江原さんがぷかぷかに関わっておられなかったら、こんな展開はなかったと思います。不思議な縁があった、結び目がタイムリーに見つかった、他に色々。

 

神のお導き、祝福のように思えてきます。

 

私はぷかぷかのファンになりました。あの短いビデオは、力があります。素晴らしいです。

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 人と人との出会いの不思議さを思います。そしてその出会いから生まれる新しい物語。9月30日、カナダのバンクーバーで初演を迎えます。

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