ぷかぷか日記

ステキなわけありモデルさん

先日のワークショップをやった金子さんが「くすくすミュージアム」というサイトにワークショップの報告を載せていました。

2016/09/09

Vol.369 「ステキなわけありモデルさん」

9月の最初の土曜日、
久しぶりにぷかぷかベーカリーの「アート屋わんど」でワークショップをやった。
作ったのは「2016ぷかぷか秋コレファッションショー」(10月22日開催予定)にでるモデルさんたちとその衣装。
このワークショップ、いろんなところに呼ばれてやっているので、ご存知の方もいるかもしれない。でも、モデルさんたちはご当地ならではの衣装やポーズで登場するので毎回新鮮な気持ちになる。
今回のモデルさんたちはキッチュでエッジが効いている。
横浜郊外の団地の中にあるぷかぷか村をモデルウオーキングするには十分につきぬけている。
ちなみにキッチュというのは、ドイツ語のkitsh(いいかげんなもの、まがいもの)というところからきている言葉で、伝統的な美意識の持ち主には目にもしたくないものらしいけれど、逆にボクなんかは「安っぽくて、けばけばしくて、いんちきくさい?」・・・ああ、それで上等と思ってしまうのだ。
身の回りにあるものを、手当たり次第につなぎあわせて衣装にする。
プチプチシートやエナメルカラーのリボンをフリルにして、頭にはサイズの合わないケバい帽子、化粧だって三つ目のモデルさんもいれば、顔の四倍もある大きなアフロヘアーのお姉さんもいる。
ああ、生きてるんだなあ。
自然体で「わたしはこれで生きてます!」って肩ひじ張らず歩いてる。
もったいぶった権威をふりまくスーパーモデルなんか、薄っぺらに見えてしまう。
「エッジが効いている」という言葉は、よく言えば「先鋭的、いい切れ味、ふっ切れてる」という意味だけれど、高慢ちきなやつが使えば、「ダサいお前らなんかとつきあってられっか」っていうイヤなやつ感満載の言葉にもなる。
ぷかぷか村の仲間たちはのんびり、ゆったり、他者にも自分にも優しい世界を生きてる人たちなので、エッジ感覚とは対極の住人かと思いきや、こんなにも切れ味のいいモデルさんを生み出してしまうのだから面白い。
あるがままに表現をぶつけ合うアートワークショップは、やっぱりすごい。

最後にみんなでモデルさんの名前や経歴を考えた。
これも、面白かった。
例えば、鳴門橋りえという名のモデルさん。35才、子どもは11才を頭に4人。現在、かずやくんという彼氏と熱愛中なんだって。あとで命名者に、「4人の子どもはかずやくんの子どもなの?」って聞いたら、「うーん、それは内緒」。
名前を五つも持つモデルさんも登場。青森出身のホネホネ美人だけれど本当は72才という噂や「ボーダーのベべ」と名のる20代のフランス娘という噂もあるらしい。
他にも、アケミという名前で夜は赤羽のスナックで働いているモデルさんや男女不詳のゲイだという噂もあるモデルさんもいたり・・・・仲間たちの想像力は限りなく拡がっていく。
モデルさんたちもがんばってるんだ。
人間ってあたたかい。

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