ぷかぷか日記

「障害者はいた方がいい」という映像をつくります。

 pvプロボノの方たちと、プロモーションビデオ第2弾の打ち合わせをしました。

 pvプロボノのホームページには

《 PVプロボノには、CM、テレビ番組、映画などの制作現場で活躍するプロの映像クリエイターが集まっています。ドキュメンタリー映像からエモーショナルな動画まで、クオリティの高いプロモーションビデオの企画・制作を通じて、NPOやNGO、自治体など、社会をよりよくしていくためのまざまな社会貢献活動をサポートしています。

 本気の人のために、本気で映像をつくります! 》

 「本気の人のために、本気で映像をつくります!」というのがいいなぁ、と思いました。

 映像ディレクター、プロデューサー、事務局の方が見え、2本目の映像製作の目的は何か、ぷかぷかとして、そこに何を求めているのか、ということを聞かれました。

 

 7月に相模原障害者殺傷事件が起こりました。「障害者はいない方がいい」「障害者は生きていても意味がない」などという理由でたくさんの障害者が殺された悲惨な事件です。これは容疑者個人の特異性から生まれたものではなく、やはり社会全体がまだまだ障がいのある人たちを受け入れていない、ということが事件の背景にはあると思います。

 障害者施設を作ろうとすると地域で反対運動が起こったり、出生前診断で陽性が出た人の90%を超える人が生まないことを選択する事実などを考えると、悲しいことですが、社会全体がまだまだ障がいのある人たちを受け入れていないのだろうと思います。

 先日も紹介した「私たちは優生思想から自由になれたのか」を問う朝日新聞の記事は秀逸でした。ぜひ読んでみて下さい。

digital.asahi.com

 

 「障害者はいない方がいい」「障害者は生きていても意味がない」「障害者は不幸で価値が低い」「障害者は社会の負担」といった考えに対しては、言葉による批判だけでなく、そうではないという事実をこつこつ作っていくしかないと思います。

 「障害者はいた方がいい」という事実、「障害者は生きている意味がある」という事実、「障害者は不幸ではない」という事実、「障害者は価値がある」という事実、「障害者は社会の負担ではない」という事実を作っていく、ということです。そしてそれに共感する人を少しずつ増やしていく、ということです。社会はそうやって少しずつ変わっていくのだと思います。

 ぷかぷかは「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを日々発信し続けています。そしてメッセージ通りの事実を作ってきました。

 ぷかぷかのお店は障がいのある人たちと街の人たちの出会いの場として位置づけ、彼らとのいい出会いの中で「ぷかぷかが好き!」とか「ぷかぷかのファン」という人たちを街の中で増やしてきました。

 彼らと一緒にパン作りをするぷかぷかパン教室は、地域の参加希望者が多すぎて困るほどになっています。彼らと一緒にパン作りをすることが楽しいのです。

 運動会も参加希望者が多く、食事を取るスペースの確保に頭を悩ませています。彼らと一緒にやる運動会が、なんだか底抜けに楽しいのです。

 区役所でのパン販売のお店に行列ができるのは、パンのおいしさに加え、やはりパンを販売する彼らの魅力故だと思います。彼らの働く姿や、ひとことふたこと交わす会話に心癒やされるのだと思います。

 演劇ワークショップでは彼らと一緒だからこそ創り出せる芝居を半年かけて創り、舞台で上演してきました。これはもう彼らがいないと創り出せない新しい文化といっていいと思います。あの舞台を前に、「障害者はいない方がいい」「障害者は生きていても意味がない」「障害者は不幸で価値が低い」「障害者は社会の負担」などといった言葉はほとんど意味を持たなくなります。

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 「障害者は社会の負担」どころか、ぷかぷかは地域に豊かさをもたらす活動をおこなっています。上に述べたさまざまな活動を始め、ぷかぷか秋のマルシェにおける「秋コレ、ぷかぷかファッションショー」の提案は地域社会をすばらしく楽しくし、豊かにします。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 プロモーションビデオ第2弾には、今、ここで書いたことを映像で伝える作品に仕上がることを期待しています。5分程度の映像で伝えるわけですから、ほんとうに至難の業だと思います。

 でも「本気の人のために、本気で映像をつくります!」とあるので、プロの本気を楽しみにしています。

 相模原障害者殺傷事件に対して、通り一遍のメッセージで終わらせるのではなく、「それは間違っている」ということを何度も何度も言い続け、「障害者はいた方がいい」という事実を作り続ける必要があると思っています。そのために映像のチカラをぜひ借りたいと思うのです。あなたには生きている価値がないなどといわれ、無残に殺されていった人たちの無念を本気で晴らしたいのです。

 障がいのある人もない人も、お互いが気持ちよく暮らせる社会を築くために…

 

 

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