ダイチさんと配達に行く車の中でいろいろお話ししました。
「毎日コーラ飲んでるけど、自分の小遣いで買ってるの?」
「お母さんに毎日ジュース代もらいます」
「毎日?」
「そう、毎日」
「給料もらって、自分で管理しないの?」
「全部お母さんに渡します」
「ひょっとしてお金の計算ができない?」
「できます」
「じゃあ、ダイちゃんの給料はいくらですか?」
「え〜と、え〜と…」
「じゃあ、クイズで行きます。3,000円、5,000円、1万円、どれでしょうか?」
「3,000円!」
「そんなことないですよ、もっとたくさん渡してます。給食代をひいても1万円は渡していますよ。」
「給料が入ったら何買いますか?」
「映画のDVDです」
「そのときはお母さんからいくらもらいますか?」
「1万円です」
「え〜!1万円も? 3000円の給料で買えますか?」
「買えます!大丈夫です。」
と自信を持って言ったのでした。
こういう人といっしょにいるとほんとうに幸せな気持ちになります。
ダウン症の子どもを持ったお父さんが、「ダウン症の子どもは何も知らなくなる病気だ」などとひどいことを言われ、「息子はすばらしい人生をプレゼントしてくれた。いとおしくて、抱きしめたいくらいだ、病気でも、障がいでもない」と言ってましたが、ダイちゃんといっしょにいると本当にそうだと思います。ダイちゃんといると、毎日すばらしい時間をプレゼントしてくれます。お父さんでなくても、いとおしくて、抱きしめたくなります。