昨日、NHKの「あさいち」で「発達障害児」のことを話題にしていました。2歳、3歳になっても言葉が出ないとか、目が合わないとか、いろいろ悩みを抱えている若いお父さんお母さん向けの内容でした。こういうトレーニングをするといいとか、何かできたときは必ずほめてあげるとか、障がいのある子どもを抱えてどうしていいかいろいろ悩んでいるお父さんお母さんにとっては、支えになる情報だったと思います。
ただ、いろいろできなくても、いっしょにいるといいこともいっぱいありますよ、という、発想の違う支えがあっても良かったかなと思いました。できないことをできるようにするという方向での支えではなく、そのままでもいいんだよ、いっしょにいるといいことはいっぱいあるよ、という支え方。子どもへの目線が多分変わります。できないことはだめだ、という思いから解放され、気持ちがものすごく楽になります。子どもといっしょにいることが、もっと楽しくなります。
ぷかぷかは「彼らとはいっしょに生きていった方がいいよ」というメッセージを日々ホームページ、Facebookページなどで発信しています。
ぷかぷかは彼らのできないことをできるようにする、という方向ではなく、そのままの彼らがいい、そのままがいちばん魅力的、と、そのままの魅力で勝負するお店を街の中に作り、結果、地域社会で「ぷかぷかが好き!」とか「ぷかぷかのファンです」という人を増やしてきました。
そのままの彼らが地域を耕し、地域を豊かにしてきたのです。
「はじめは上から目線で彼らのことを見ていましたが、彼らに耕されたおかげで、今は彼らのことを普通に見られる(フェアに見られる)ようになりました」と言うお客さんがいます。お客さんの視線を変えたのは、彼ら自身です。何かができるようになった彼らではなく、そのままの彼らです。
上から目線で見ていた人を、フェアな目線で見られる人に変えるって、すごいことじゃないかって思います。しかもああだこうだと説明したのではなく、彼らのありのままのふるまいが人を変えたってことが。
人が豊かになるって、こんなふうに変わることだと思います。「そのままの彼らが地域を耕し、地域を豊かにしてきた」というのは、そういう人を地域の中で増やしてきたということです。
ありのままの彼らが、社会に貢献しているのです。