先日のパン教室でたまたま撮れた写真ですが、とても気に入っています。幸せな気持ちになります。未来に希望を感じます。ただ子どもが笑っているだけでなく、子どもが見つめている先に障がいのある人がいるからです。相手に向ける優しいまなざしがいいですね。お互いが笑顔で見つめ合える関係が、どうやってできたのかなぁと思います。
障がいのある人たちとそうでない人たちの間にある「垣根」をぷかぷかは街の中に彼らの働くお店を作ることで、少しずつ取っ払ってきました。これはでも、大人たちへの配慮です。
子どもに「垣根」はありません。多分「障がい」と言った言葉も知りません。ですから、相手が優しいお兄さんなら、ただそれだけでつきあってくれます。ダウン症のイクちゃんは子どもが大好きだそうです。優しいお兄さんなんですね。その優しい気持ちがストレートに伝わったのだと思います。
この写真を撮る前、子ども達のやりとりがいいなと思ってバチバチ撮っていました。
最初の頃は、このお兄さん、どういうお兄さんかなって感じで見つめています。
それがイクちゃんのふるまいで一気に変わってきます。
二人の関係の変化が手に取るようにわかります。その変わりようがおもしろくて、半ば感動しながらこのときなんと61枚も写真を撮っていました。
「障がい」とか「垣根」は、私たちまわりの大人が作ったものであって、そういった概念がなければ、こうやってふつうのおつきあいが、ふつうに始まるのだと、あらためて思いました。
「障がいのある人たちに配慮しましょう」などといったことは一切言わず、パンを作ることも遊ぶことも全く自由なぷかぷかパン教室だからこそできた関係ともいえます。
この子が大きくなったとき、こんなふうに笑顔で見つめ合える社会を作ってくれるんだろうなと思います。