以前、ツジさんと一緒に外販に行ったとき、ずっとおしゃべりしているツジさんが訓練会の先生にひどくしかられたことがあります。
「仕事中、おしゃべりしちゃだめでしょ!」
って。そばにいて何も注意しない私も一緒にしかられたようでした。でもこのツジさんのおしゃべりが外販先では大人気で、彼のおしゃべりのおかげで売り上げがずいぶん伸びています。ある区役所ではこの5年で売り上げが日によっては始めた当初の10倍になることがあります。
今日たまたまお店で撮った動画は,お店の風景の中にごく自然にツジさんのおしゃべりが溶け込んでいます。
これがぷかぷかの、ごく当たり前の風景になっているのです。お客さんも店員も全く気にしていなくて、あらためて不思議な空間だなと思いました。「これぞぷかぷか」って感じです。
こんな空間を作ろう、ってできたのではなく、なんとなくできてしまったところがぷかぷかのいいところ。ツジさんがこうやって自由に振る舞えるから、みんなここでは自由になれるのだと思います。そういう意味で、ツジさんがここで自由に振る舞うことで作りだしたものは、ここにしかないぷかぷかの大きな「価値」になっていると思います。そういう視点で、ぜひもう一度映像を見てください。
お客さんが
「ぷかぷかに来るとホッとします」
とおっしゃっていましたが、この空間がどういうものであるかを端的に語っているように思います。「ぷかぷかが好き!」っていう人が最近増えてきたのも、この空間の自由さ、あたたかさがじわっと心とからだに響いたのだと思います。
ツジさんに「仕事中おしゃべりしちゃだめでしょ!」って注意した先生の価値観はごく一般的なものだと思います。その一般的なものが作りだすものの正反対の世界がここにはあります。私たちがホッとひといきついたり、心があたたかさで満たされたり、ふっと自由になれたりするのはどっちなんだろう、ということです。