パン教室やぷかぷかのお店によく来ているさらちゃんが、田舎に里帰りした際、家の近くの地区センターでお祭りがあり、障がいのある人たちがお店を出していたそうです。それを見たさらちゃんが
「あ、ぷかぷかさんがいる!」
って言ったとお母さんがとても喜んでいました。
さらちゃんは4歳。障がい者という言葉も多分まだ知らないのだろうと思います。ただ障がいのある人たちの雰囲気というか感じは「ぷかぷか」とのおつきあいの中で、なんとなくあったようで、似たような雰囲気を持った人たちのお店を見て
「あ、ぷかぷかさんがいる」
って言ったのだと思います。
映画『ぷかぷか』を作った宮沢さんは、「障害者」といういい方はおかしいので「ぷかぷかさん」って呼んだらどうかって、提案しています。手話で「ぷかぷか」っていう映像作品も作りました。
さらちゃんはでも、多分宮沢さんの提案は知りません。お母さんも私も教えていません。ただ自然に
「あ、ぷかぷかさんがいる」
って言ったんだと思います。いつも親しんでいる人たちに似た人たちがいて、なんとなく親しみを感じ、なんとかその気持ちを表現しようとして口に出たのがこの言葉だったのだと思います。
なんかすごくいいなと思いました。誰からいわれたのでもなく、自然に口に出た「ぷかぷかさん」という親しみを込めたやさしい言葉。おそらく日本で初めて障がいのある人たちのことを親しみを込めて「ぷかぷかさん」て言ってくれたさらちゃんに拍手!です。
以前「ぷかぷか日記」の中で
「この子どもたちにこそ、未来を託したいと思うのです。」
と書いています。
別の日記では
「こんなにたくさん子どもたちが集まって、パン教室はパンといっしょに希望のある未来を作っているんだと思います。」
と書いています。
さらちゃんのような子どもこそ、未来を担う子どもたちであり、希望のある未来を作ってくれるんだと思いました。
★「障害者」という言葉では「親しみ」は込められません。さらちゃんが見た光景を
「あ、障害者がいる」とは普通言いません。相手に対してこの言葉はやっぱり失礼だと思います。それを思うと、さらちゃんが言った「あ、ぷかぷかさんがいる!」っていう言葉は、この時代の中で本当に光っているように思います。