『ロはロボットのロ』の公演に向けて書いたブログを『子どもたちにオペラを・ゆめ基金』のページにまとめていたら、なんと25本もあって、自分で書いていながらちょっとびっくりしました。
おもちゃやお菓子ではなく、オペラを子どもたちにプレゼントするなんて、そんなことができるの?と思った方も多かったと思うのですが、それができちゃいましたね。元々タカサキの思いつきで始まったもので(パン屋の構想が持ち上がった8年前、パン屋が儲かったら地域の子どもたちにオペラ『ロはロボットのロ』をプレゼントしたいな、なんてふと思ったことがすべてのはじまりでした)、タカサキ自身、最後の最後まで、ほんまにできるんだろうか、という思いで、ブログを書きまくってきた感じがします。
公演そのものはお金さえ用意すればできます。そうではなくて、『オペラを子どもたちにプレゼントする』つまり、子どもたちにオペラが届くかどうか、ほんのひとときの夢の世界を楽しんでくれるかどうか、といったソフトな面がうまくいくかどうかです。
力のある作品なので、絶対にみんな楽しんでくれる、と思っていましたが、子どもたちの笑顔を見るまでは、やっぱり不安でした。
公演のあとのロビーでの握手会。あのすごい人だかりと、子どもたちの笑顔、笑顔、笑顔に、一人で『やったー!」って喜んでいました。カメラのファインダーが涙でにじんでぼやけていました、というより、カメラで顔を隠していた、と言う方が正確です。ですから、あのときはシャッターチャンスが山ほどありながら、あまりいい写真が撮れていませんでした。
公演の二日後くらいに、《毎朝、子どもと一緒に「テトのパンは あ」を歌っています》ってメールが届いたときは、予想をはるかに超えた結果に、本当にうれしかったですね。
こうやって『ロはロボットのロ』は毎日の暮らしを元気にする、というか、歌にあるように「新しい希望と、新しい喜びと、新しい元気」が溢れる新しい朝を子どもたちの家で作り出すんですね。
「子どもたちにオペラをプレゼントする」ことの意味の広がりを、あらためて思いました。