オペラの公演を企画する、という大変な事業をやりながら、タカサキは肝心なところが抜け落ちています。公演のあと、うきうき気分での帰り道、みどりアートパークから電話がありました。
「お金忘れていますよ」
公演のあと、握手会などでごちゃごちゃしていたので、30万円近いチケットの売り上げが入った金庫をアートパークに預かってもらいました。あろう事かその金庫を忘れたのです。
慌てて車をUターンさせて取りに戻ったのですが、翌日になって、今度はアートパークに会場費を払うのを忘れていたことを思い出し、電話しました。職員の方が請求書を持ってパン屋まで来てくれたのですが、そのときになって、会場費がかなりの額が減免という扱いになっていることを知らされました。これは本当にうれしかったですね。
昨年9月、六本木の俳優座で、『ロはロボットのロ』再演のニュースを聞き、「やります!」って手を上げた翌日、みどりアートパークの館長に電話し、すぐにホールを押さえました。そのときにこちらの趣旨(こんにゃく座のオペラを子どもたちにプレゼントしたい)を聞き、二つ返事で「みどりアートパークと共催でやりましょう」と言って下さいました。このあたりのセンスと決断力がすばらしいですね。
みどりアートパークがただ場所を貸す、といった事業にとどまることなく、地域社会の未来を作っていくことに積極的に関わることはすばらしいと思います。
減免にするかどうかは館長が一人で決めるのではなく、理事会のような会議で決めるそうで、ですから今回も館長が相当がんばった結果だろうと思います。あらためて感謝!感謝!です。本当にありがとうございました。
というわけで、会場費として計上していた経費がかなり減り、最終的な赤字は55,512円になりました。寄付をして下さった方、宣伝に協力して下さった方、チケット販売に協力して下さった方、寄付金付きチケットを購入して下さった方、寄付金付きコーヒーを飲んで下さった方、公演当日の準備を手伝って下さった方、歌役者、制作の方たちの弁当を作って下さった方、そのほか私の気がつかないことをいろいろやって下さった方、本当にありがとうございました。
協力していただいたみなさんの力は地域の未来を豊かにすることにつながっていきます。機会があればまたみんなで楽しいこと、一緒にやりましょう。