先日七夕の短冊の隅っこに小さな字で「けっこんできますように」と書いた方がいました。
Facebookページに紹介した翌朝、
「あれ、名前書くのを忘れたんですが、書いた方がいいですか?」
とまーさんが聞いてきました。このあたり、本当にまーさんは純真です。
「いや、別に名前書かなくても、これ一晩で1,500くらいアクセスがあったんだからすごいじゃん、さすがまーさん」
「いや〜」
とかいいながら実にうれしそう。
「でも、これ書いただけでは結婚できないよ。この願いを叶えるためには具体的にどうしたらいいか、を必死になって考えて、実際に動いていかないと、何も変わらないよ」
「はぁ」
と、なんとも自信なさそう。
「よし、じゃあ、この願いを叶えるプロジェクトチームを作ろう。この願いを叶えるにはどうしたらいいかをぷかぷかのメンバーさんみんなで考える。どう?」
「え?」
と、びっくりしていましたが、要するに「願い」を書いただけでは、現状は何も変わりません。現状を変え、願いを叶えるにはどうしたらいいかをみんなで考えるプロジェクトチームを作ってみたらどうかというわけです。同じような願いを書いた方が何人かいましたので、みんなで思いを共有できると思います。
まーさんの何が問題で、女性にもてないのか、「おつきあいしてください」とメール送っても、どうしていつも断られてしまうのか、を女性の側から忌憚のない意見を出してもらいます。まーさんに限らず、男性はみんな聞いておいた方がいい意見がどんどん出てくると思います。
いつも暗い顔している、といった指摘には、じゃあどうしたら明るい顔になるのか、をみんなで考えます。このみんなで考える、というところがミソです。人生前向きに生きるコツをみんなで捜そう、というわけです。
まーさんのどこが変われば魅力ある男性になるのか、これも女性の目線からどんどん意見を言ってもらいます。男性は絶対に聞いておいた方が得です。
まーさんが求める理想の女性像も語ってもらいます。それに対して女性、男性から意見をもらいましょう。「そんなのあり得ない」といわれたら、まーさんは幻想を追い求めていたことになり、いつまでたっても女性と巡り会えません。じゃあ、どうしたらいいのか、そこをみんなで考えてみようというわけです。
魅力ある女性、をテーマに男性からいろんな意見を出してもらいましょう。お互い謙虚に意見を聞き合い、それをお互い実践すれば、来年あたり「魅力ある男性」「魅力ある女性」がいっぱい誕生するのではないかと、密かに期待したりしています。
ま、とにかくプロジェクトチームでいろんな意見が出ると思いますが、それを実践するかどうかはまーさん次第。こんなのできっこない、とはじめから投げてしまえば、現状は何も変わらないし、また来年も短冊の隅っこに小さな字で願い事を書くことになります。ま、願いがあることはいいことだと思いますが、どこまでも他力本願では、自分の人生を切り開いていくことなんかできません。まーさんに欲しいのは、この「自分の人生を自分で切り開いていく」という気持ちであり、パワーです。
今、カフェで「しんごっち展」をやっていますが、どの絵を見ても、しんごっちのわくわくするような人生が見えてきます。中学生の時に描いた絵巻物は、わくわくしながら描いている心のときめきがストレートに見えます。
まーさんにしんごっちの絵の前に立って欲しいと思っています。もちろん絵の前に立ったくらいで、何かが変わるとは思えません。ただ、しんごっちが脳腫瘍の再発で入院手術し、苦しい毎日を送っている頃、毎週のようにまーさんは「死にたい」「死にたい」といって来て、「あのなぁ、簡単に死にたい死にたいって言うけど、まーさんの人生って、そんなに簡単に投げ出しても惜しくない人生なの?楽しいことは一つもなかったの? 世の中にはね、やりたいことがいっぱいあって、もっと生きたい、もっと生きてこんなこともしたい、あんなこともしたい、と思っても病気のために生きられない人もいるんだよ…」て話しながら、しんごっちのことを思い浮かべて涙が出てしまったことがあります。言葉が詰まってしまった私を見て、さすがにまーさんは黙り込んでしまいました。
とにかく、こんなにも生き生きと自分の人生を生ききった人が、間近にいたことをまーさんに知って欲しいのです。
障がいのある人たちの結婚問題については、実現がむつかしい故に、避けてしまうのがほとんど。せいぜい短冊に願い事を書いておしまいです。
はじめから、そんなの無理無理、といってしまえば、話はそこでおしまいです。そうではなく、何が問題で、どうすればそれが解決に向けて前に進むのかをみんなで考えていけば、願いの実現に向けて、ほんの少しかも知れませんが、前に進むことができます。この「前に進む」ということが大事です。これがあるから人生がおもしろくなります。みんなでわくわくしながら前に進むことができれば、と思っています。