ワークショップの助成金をもらうために企画書を書きながら、どんな中身にするか考えました。先日のふり返りの集まりでは、「森は生きている」をもう一回やってもいいのではないか、という意見もありました。確かにやり足りなかったことこともあるので、それもありだなと思いました。人形も新しく作り直せば、物語の中身も変わってきます。何よりも歌がすばらしかったので、もういっぺんみんなで歌ってみたい気もします。
でも新しいものに挑戦したい気もあって、もう少しメンバーさんたちの気持ちを表現できるものがいいとも思います。
教員生活最後の年に、卒業学年の芝居を『みんなの生きる』というタイトルで作ったことがあります。その学年では私の担当した国語の時間に谷川俊太郎の『生きる』という詩を何度も朗読していました。
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
……
この、のどがかわくということ、のところに、自分が生きていると感じるのはどんなときか、という言葉を一人ひとり入れていきました。
サッカーをしているとき、とか、おいしいものを食べているとき、とか、好きな人とお話ししているとき、とかいろいろ出てきました。
それを1学年30人分をつなげて集団詩を作り、それを元に芝居を起こしていったのです。集団詩を長くつなげた模造紙に書き、それをみんなで朗読しました。ああ、あの人はこんな時に生きてるって感じるんだ、とか、あの人はこんな時がいちばん生き生きしてるんだ、って、みんなの人生が少し見えた気がしました。
集団詩はおもしろかったのですが、それを芝居に起こすのは結構大変でした。みんなが共有できる『生きる』を見つけ出し、それを緊張感のある物語に仕上げ、みんなで演じるわけですから、ほんとうに大変な作業でした。でもいつものように、大変な分、教員最後の年にふさわしい、はちゃめちゃに楽しい芝居になりました。詳しいストーリーは忘れてしまいましたが、話に行き詰まって、芝居の中でわがままな王様の住むお城に火をつけて大火事にすることを思いつき、これはやる方も見る方もとてもエキサイトし、大いに盛り上がりました。
で、今度のワークショップでも『みんなの〈生きる〉』というタイトルで、みんなの生きる詩を掘り起こし、そこから物語を起こしていくのもおもしろいなと思っています。
まだ今のところ、どういう風に展開していくのか全く白紙です。日程は11月21日(土)からスタートし、月一回のペースで12月19日(土)、2016年1月16日(土)、2月20日(土)、3月27日(日)、4月2日(土)、4月16日(土)にワークショップをやり、4月17日(日)に発表会(表現の市場)の予定で、みどりアートパークのリハーサルルーム、ホールを全部押さえました。近くなりましたらスケジュール、参加者募集などホームページ上にアップします。