生活クラブ旭センターで話をする機会がありました。ここは30年ほど前、養護学校の生徒たちと地域の人たちでワークショップをやった場所です。月一回のペースで6ヶ月続け、最後にお客さんを呼んで、発表会をやりました。発表会の前日はみんなで貸し布団を借り、台所でごはんを作って、合宿しました。これを10年続けました。
子ども組はたいてい早い時間に芝居を作り終え、大人組はいつも明け方未明まで芝居作りが終わりませんでした。午前中のリハーサルで、また筋書が変わり、午後になってお客さんが見え始めた頃、ようやくできあがる、といったこともありました。
「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」というぷかぷかのメッセージは、養護学校で毎日おつきあいするうちにぼんやり思い始めたのですが、それがワークショップの中で確信に変わりました。
「あなたに一緒にいてほしい」「あなたが絶対必要」と,彼らに対して思ったのは、ワークショップの場が初めてでした。そんなふうに思う関係がワークショップの中ではごく自然にできたのでした。
ふだんの暮らしの中ではここまでの気持ちはなかなか湧いてきません。ワークショップの場では、彼らといっしょだからこそできあがってくる作品のおもしろさをみんなで共有することができるので、「あなたが絶対必要」なんて言葉もごく自然に出てきます。
社会の中で、どちらかと言えば厄介者扱いされている障がいのある人たちと、そこまでの前向きの関係ができるなんてすごいことだと思います。ワークショップというものの持つ力をあらためて思うのです。
そのワークショップで作った作品を11月24日(月・祝) 午後2時からみどりアートパークのホールで発表します。ぜひ見に来てください。
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