「NPO法人ぷかぷか」設立計画案 (08/8/18改訂版)
1. 設立の目的
①ハンディのある人たちの働く場を街の中に作る。
知的ハンディのある人たちの働く場を自分たちの住む街の中に作りたい。彼らは学校を卒業したあと、街の中で働く場がなかなか見つからない。一般の企業に就労できるのは、ほんの一握りで、多くの卒業生は地域作業所や施設で働くことになり、そこは「街の中で働く」といったイメージとは少し異なる。彼らも私たちと同じように街の中で働き、いろんな人たちとお付き合いしたいと思っている。いろんな人たちとお付き合いしたほうが楽しいからだ。知り合いの八百屋は、近隣の施設の人たちが街の中で働く場としてお店を提供している。一日に一人しか面倒見られないので、お店で働くのは1ヶ月に2回くらいしか順番が回ってこないのだが、それでもその日をみんなとても楽しみにしている。ハンディがあってもみんな街の中で働きたいのだ。
彼らのそんな思いを受け止めての「街の中で働く場」作りなのだ。具体的には自家製の天然酵母パンを売る喫茶店。お客さんがたくさんやってくる街の真ん中に作る予定。お客さんにパンを売ったり、いっしょにおしゃべりしたり、コーヒーを運んだり、一日中、街の人たちとのおつきあいだ。そのおつきあいこそ大事にしたいと思っている。
そのおつきあいの中で、街の人たちにはハンディのある人たちといい出会いをして欲しいなと思う。彼らの中には字が読めなかったり、言葉がうまくしゃべれなかったりする人もいる。でも、そんなことをはるかに超えて、彼らは人としての魅力を持っている。その魅力にたくさんの人たちに出会って欲しいと思う。彼らの魅力に出会うことは、そのまま私たち自身の人としての幅を広げることであり、人として豊かになってゆくことだと思う。
②街の中にほっと一息つける場所を作る。
街の中にほっと一息つける場所を作りたいと思う。そんな場所が街の中にあるだけで、私たちはちょっとだけ元気になれる。
知的ハンディのある人たちは、ただそこにいるだけで、こころ安らぐ雰囲気を作ってくれる。彼らの働く喫茶店は、ただおいしいコーヒーを飲ませてくれるだけでなく、こころの安らぎも提供してくれるはずだ。そんなお店を街の中に作りたい。
彼らの仕事のペースはゆっくりだ。そのゆっくりしたペースをお店の基本にしたい。お年寄りのや、小さな子どもを抱えたお母さんたちにもやさしいペースになるだろう。そんなふうにみんながゆったりくつろげるお店を街の中に作りたいと思う。
③みんなが暮らしやすい街を作る。
パンは注文があれば配達しようと思う。ハンディのある人たちが、あちこちの家や会社においしいパンを届ける。届ける途中で道に迷ってしまったりすることもあるだろう。そんな時は通りがかりの誰かに助けてもらおう。おいしいパンを届けて代金をもらう時、おつりの計算ができないこともあるだろう。そんな時は届けた家や会社の人に計算を伝ってもらおう。そんなふうにして街の人たちが、毎日の暮らしの中でごく当たり前のようにハンディのある人たちとおつきあいするようになる。そのおつきあいの中で、街の人たちがハンディのある人たちを自然に受け入れてくれるようになるといいなと思う。 ハンディのある人たちがごく自然に街の中にいる時、街の人たちにとってもそこは居心地のいい街になっていると思う。
④街の活性化につながるお店にしたい
彼らとおつきあいしていると毎日が本当に楽しい。そんな楽しさであふれるようなお店を街に中に作れば、街がもっともっと元気になるような気がする。郊外に大型店舗ができることで、街に古くからあるお店がやっていけなくなっていると聞く。そんな中に今までにない楽しくて、元気のあるお店ができることは、うまくすれば街に活気を取り戻すことのきっかけになるかもしれない。
2. 事業計画
①パンの製造販売
・天然酵母、国産小麦を使った美味しくて安心して食べられるパンの製造販売をする。
・全粒粉と中力粉を使ったハード系のパン、強力粉を使ったソフト系のパンの両方を作る。
・店頭販売だけでなく、注文をとって配達もする。学校、役所、会社などで出張販売をす
る。
②喫茶店の運営
・おいしいコーヒーと紅茶、ハーブティの飲める喫茶店の運営をパンの販売とあわせて行う。
・飲み物とセットでケーキ、軽食も販売する。おいしいパンでおいしいサンドイッチも。
・家具デザイナーの力を借りて座り心地のいい椅子と落ち着いたテーブルを用意し、おいしいコーヒーがさらにおいしくなるような演出をしたい。
・知的ハンディのある人たちの魅力をそのまま生かした、こころ安らぐ雰囲気のお店にしたい。
③パン、弁当の配達
注文があればパンを家や会社まで配達する。ワーカーズコレクティブの弁当屋《げん木》とタイアップし、お年寄りの家に弁当を配達する。配達したついでに、お年寄りの方とお話してこよう。ハンディのある人たちとお話すれば楽しいし、なによりも元気がでる。おいしい弁当の配達といっしょに楽しさと元気の配達、それに安否の確認ができればまさに一石三鳥。
3,事業を展開する場所
横浜市緑区の中山駅周辺の商店街。
4,事業の人的規模
専任スタッフ5名、ハンディのある仲間たち10人くらいで、パン製造、販売、喫茶部
門運営を行う。いずれも有給。
理事10名(運営について話し合う)。無給。
会員(法人の目的に賛同した人) たくさん
5、事業開始時期とそれまでにやること
●2010年4月オープン予定。
●2008年夏にNPO法人ぷかぷかのホームページ開設。情報をオープンにし、応援してくれる人をできるだけたくさん集める。
●月1回、賛同者でパン教室と打ち合わせを行なう。
●横浜市の商店街空き店舗活用事業に応募してみる。
「審査のポイントは
・事業の独自性や新規性があるか
・商店街の活性化に寄与することが期待できるか
・地域住民の生活の向上に役立つことが期待できるか
・事業を具体化し継続でき るかなどを総合的に判断し審査いたします」と横浜市のホームページにあるので、審査に通る 可能性は十分あると思われる。
●賛同者を集めるための映画会、講演会などを企画。
●寄付金も集める。寄付金を集めるためのおもしろいアイデアを検討。
●債券発行の検討。
●「ぷかぷか」のロゴの入った寄付金つきコーヒーカップ、カレー皿の販売。一個1000円くらい。
●2009年4月NPO法人申請
●計画に賛同し、資金、あるいは資源を提供してくれる(社会的貢献をしたいと思っている)企業を探す。
●ハンディのある人たちの社会参加に助成金を出すところを探す。
●2009年夏までにお店の場所の選定を行い、事業場所を決める。
●場所が決定次第、内装のデザイン、厨房設備の検討開始。
●知的ハンディのメンバーさん、専従スタッフの決定。
●パンを焼ける場所でスタッフ、メンバーさんでリハーサル。
メール takasaki@pukapuka.or,jp
ホームページアドレス http://pukapuka-pan.xsrv.jp
連絡先 高崎明 横浜市緑区森の台18番C-101