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12月1日

チラシの文章を拝見して、二、三、気がついたことです。

1)カフェベーカリーと言うからには、カフェコーナーの案内(ごく短く!)を入れる必要があると思います。

2)「卵、牛乳、脱脂粉乳、ショートニングなどを使わないので、アトピーの子どもたちにも安心して食べさせることができます。」について、感想二つです。

①ちょっとした文章表現の仕方で、書く人の姿勢が読み取れるものです。「食べさせることができます」は「食べていただけます」に要修正だと思います。

②それから、アトピーはこの4つの食品が原因とは限らないし、小麦を禁じられているアトピーの子もいるわけだから、この一文はまずいのではないでしょうか。

タマゴや牛乳などを使う可能性は将来的にもゼロですか? アレルギーを持った人に配慮するなら、原材料をすべて表記することにすればよいのではないでしょうか。

3)肉まんはアツアツで食べるところが大きな魅力です。コンビニのように温めながら売るなら分かりますけど、出張販売先でそのまま食べていただくには、向いていない商品はないでしょうか。揚げた肉まん、つまりピロシキなら(もちろん温めたほうがおいしいけど)市販のカレーパンを皆さんがそのまま食べるように、喜ばれると思いますけど、いかがでしょうね。

考えること、意見を交換すること、試してみること、決めること、などなどがた

くさーん!の毎日だと思います。ご健闘をお祈りします。

 

12月11日

肉まんは、ふだんから(私と娘が大好きなので)けっこうあちこちのお店のもの を買って味比べをしたり、作ったりもしてきました。最近のスーパー売りの肉ま んやコンビニの肉まんは、種類も味も研究が進んでいます(もちろんおいしいと は言えないものもありますけど)。そして安い。高崎さんは召し上がったことあ りますか? まだのようでしたら、参考のためにぜひぜひお試しください。

それから、揚げパンはぜひメニューに加えたらいいと思います。

理由その1)クロワッサン系やブリオッシュ系はおいしいけど、材料費がかさ み、トーゼン値段が高くなります。その点、(なたね油の?)揚げパンは安い。 もちろんおいしい。

理由その2)揚げパンにはボリュームがあります。満足感を得やすい。

理由その3)そして揚げパンには何より、華やかさ、人をひきつけるものがあり ます。

給食で定番(?)の揚げコッぺパンは人気アイテムのようですが、揚げてから、 黄な粉やシナモンシュガーをまぶすだけ。

生地にタマゴを入れればおいしいドーナツになります。

いかがでしょう?

 

 

2月6日 国産小麦

 あこ庵の社長から、国産小麦とカナダ産を比べると、味、価格においてはカナダ産の方がいい、ポストハーベストの問題は今はない、国産小麦にこだわっているお客さんは1割くらいしかいない、そのあたりを総合的に考えると、すべて国産小麦でやるのは、価格、味の面でかなり厳しくなるので、1,2割を国産にして、それ以外はカナダ産を使うのが無難ではないか、という提案をしています。とにかくこの世界で40年も美味しい小麦を探してきた人の言葉なので、かなりの重みがあります。社長の言うように、国産小麦のコーナーを設けるのがいいのか、すべて国産でやるのがいいのか、迷っています。

 というメールに対して、知人からこんな答えが返ってきました。

さて、外国産か国内産かという選択についてですが、

当店は開店から一貫して国産を使っております。

ポストハーベストの問題についてはさまざまな議論がありますが、

私は直接安全性を確認したわけではないので、

危険とも安全とも言えません。

私たちは一事業主として

誰かが(どこかの企業の経営者や有名人、もしくはテレビ等)問題ないと

言っているから大丈夫という判断はあまりに無責任だと考えるようにしています。

カナダ産1CWなどは本当に美味しくパンに適していると思います。

しかし収穫量のほとんどは南米経由で船便で輸出されています。

私たちが視察に訪れたのは3年前ですが、輸出前に燻蒸をしていました。

ここ3年で状況が変わったのであれば今後外国産の小麦も安心して

使えるようになるのではないでしょうか。

 

国産小麦がパンに適していないのに関わらず、国産小麦を使うパン屋があるのは

どうしてでしょう?とくに神奈川・東京には件数が多いように思います。

 

コストが高いという意見は、間違いなくその通りです。

小麦の収穫量はアメリカ・カナダと比べると驚くほど少ないわけですから

当然ですね。

ではなぜ私たちの店では国産を使うのか?

 

私たちはパンを作り売ることがもちろん仕事ですが、

地域の景観、麦の穂がゆれる景色を守る責務があると

考え、秦野産・神奈川産の小麦、農作物を最優先して

使っています。

 

もちろんコストは高いですが、地域を四季の風情あふれる景観にし、

人の心を豊かにすることができれば、原材料代が高いぐらいのことは

まったく問題になりません。

毎日パンを作ることで社会貢献ができて自らの収益も大いに上がるので

あればこんなにいいことはないと思います。

 

逆に自らの店のコスト意識だけで原材料を選べば

もっとも身近な社会・地域とのつながりを放棄してしまうのでは

ないかと思います。

 

国産小麦のパンを求める1割ほどのお客様・・・

という意見についてですが、

国産小麦だからとパンを買ってほしい、天然酵母だから買ってほしい・・・

という意識でいれば1割ほどというのは正しいといえるでしょう。

 

当店のお客様の9割以上は美味しく、安全で毎日買える価格であると言って

買いに来てくれます。

外国産でも不味くて下手なパンならば残り9割のお客様も購入しなくなるでしょう。

国産小麦を使う理由はマーケティングに有利だからではなく、

自ら確かめた中で確実に安全で、美味しいパンを作れるからです。

自分や家族が安心して食べることのできるパンだから

不特定多数のお客様にも勧められるのです。

 

長々と駄文になってしまいました。

もう間もなくオープンですね。

障がい者だからではなく美味しいから選ばれるお店にしたいという抱負

を先月新聞で見ました。

国産小麦だから、天然酵母だからではなく、美味しいから選ばれるお店に

なったら素晴らしいことだと思います。

さらに冬に芽を出し、春の訪れとともにぐんぐん成長し、初夏のころに立派に実る

小麦の景色がある地域はきっと豊かで優しい気持ちになり、暮らしやすいのではと

思います。